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COLUMN

PTA完全任意加入化を仙台市で一番最初に実現した男が明かす、めんどくさい関係づくりの本質

最近、自治体からの依頼で、ひとつのテーマを考える機会が増えています。

それは、「後継者が見つからない」問題です。

町内会も自治会もPTAも、次の担い手がいないという声を、あちこちで聞くようになりました。

答えはシンプルです。関わり方さえ変えれば、めんどくさいことは楽しいに変わります。

私は仙台市内189校ある公立小中学校のうち、一番最初にPTA完全任意加入化を実現しました。

行政区長会でも企業研修でも、同じ壁にぶつかる方をたくさん見ています。

この記事では、仕事のチームも地域のチームも、なぜ同じように壊れていくのか。そして、どう関われば負担ではなく楽しさに変わるのかをお伝えします。管理職の方にも、地域活動に悩む方にも、きっと役立つ内容です。

なぜ「誰もやりたがらない」が当たり前になったのか

全国の自治会・町内会で、加入率の低下と担い手不足が深刻になっています。総務省の調査でも、全国の自治会等の加入率は10年間で6ポイント以上下がり続けているというデータがあります。数字だけ見ると危機的ですが、私はこれを「終わりの合図」だとは思っていません。

高齢化が進み、若い世代との接点が減り、ニーズがわからないまま高齢者向けの活動だけが積み重なっていく。この悪循環は、多くの地域で共通しているんですよね。

でも、私はそれだけが原因だとは思っていません。

  • 「やることが当たり前」だった時代の仕組みがそのまま残っている
  • 負担だけが引き継がれ、楽しさが引き継がれていない
  • 「なぜ必要か」を誰も説明してこなかった

当たり前だからやる、という時代はもう終わりました。やらされ感は、しんどさが先に来ます。そんなのは誰もやりたくありません。

だからこそ、必要性から説明し直す作業が欠かせないですし、それよりも自らが楽しむことが何よりも不可欠なんです。

「役員=大変・面倒臭い」というイメージだけが先に伝わっている。

これは町内会に限った話ではありません。会社でも、まったく同じ光景を見てきました。部下に「来月のリーダー役、お願いできる?」と声をかけた瞬間、露骨に嫌な顔をされる。そんな経験がある管理職の方も多いのではないでしょうか。

会社のチームも、地域のチームも、壊れ方は同じ

私は現在、企業のアンガーマネジメント研修や心理的安全性の研修も担当しています。

そこで痛感するのは、職場のチームビルディングと地域の関係づくりは、根っこが同じだということです。

部下に頼み事をするとき、住民に役員をお願いするとき、どちらも「押しつけ」になった瞬間に相手は離れていきます。逆に、小さな成功体験や関わりやすい入り口があると、人は自然と動き出すものなんです。

ファザーリング・ジャパンが提唱する「イクボス」の考え方も、まさにこの構造です。

イクボスとは、部下の人生を応援しながら、自分自身も仕事と私生活を楽しめる上司のことです。押しつけるのではなく、一緒に楽しむ側に回る。この発想が、地域活動にもそのまま応用できます。

現場でよく見かける「壊れ方」には、共通のパターンがあります。

  1. 頼む側が「やってもらって当然」という顔をする
  2. 負担だけが説明され、意味や面白さが伝わらない
  3. 一度引き受けると、抜けられない空気が生まれる

仕事も家庭も地域も、めんどくさいことを一緒に楽しむ仲間がいるかどうかで、続けられるかどうかが決まるんです。

仙台市189校で一番最初にPTAを完全任意加入化できた理由

正直に言うと、最初は反対の声のほうが大きかったです。

「今までずっとこうやってきたのに、なぜ変える必要があるのか」 「関わるきっかけが失われるのでは」

そう言われ続けた時期もありました。それでも一つひとつの声を聞き取り、対話を重ねる作業を、私は途中でやめませんでした。

行政での22年間、不動産開発の協議を年間150件担当してきた経験が、ここで生きたと思っています。利害の異なる相手と、時間をかけて折り合いをつける仕事を、ずっとやってきたからです。

合意形成は、めんどくさい作業の積み重ねでしかありません。近道はないんですよね。

やったことは、決して派手なものではありません。

  1. 一人ひとりに直接会って、本音を聞く
  2. 「やらされる」から「選べる」に仕組みを変える
  3. 小さなイベントから関係性を作り、継続させる

一人ひとりに会うといっても、最初から仕組みの説明をしたわけではありません。まずは雑談から始め、その人が本当に負担に感じているのはどの部分なのかを一緒に探っていく。役員そのものが嫌なのか、時間が取れないのか、それとも「頼まれ方」が嫌なのか。ここを丁寧に切り分けるだけで、話の展開はまったく変わってきます。

この地道な積み重ねの結果として、仙台市で一番最初の完全任意加入化が実現しました。

めんどくさいことを避け続けても、関係は生まれません。

これから地方は人口減少がリアルな時代に入ります。町内会の後継者不足も、今日明日の話です。会社の人手不足と同じように、「そのうち何とかなる」では済まなくなっているんですよね。

まとめ

ここまでお伝えしてきたことを、簡単に振り返ります。

  • 町内会も会社も、これまで通りでいい、はもう通用しない
  • 常に「なぜ必要か」を説明し直す時期に来ている
  • 職場のチームビルディングと地域の関係づくりは、構造が同じ
  • 押しつけるのではなく、一緒に楽しむ側に回ることが鍵になる
  • 合意形成に近道はなく、地道な対話の積み重ねでしか生まれない

**めんどくさいことを避け続けるより、関わり方を変えたほうが、実は一番楽しく生きられます。**私自身、そのことを身をもって実感してきました。

次のステップ

私はこうした「仕事」「家庭」「地域」をまたいだ関係づくりを、アンガーマネジメントやイクボスの視点から企業・行政・地域向けに研修としてお届けしています。

秋から冬にかけては、自治体からの講演や研修でスケジュールがみっちりです。行政区長会、企業のハラスメント対策研修、PTA組織の相談など、テーマの形は違っても、根っこにある「関わり方を変える」という話は毎回同じです。

もし今、職場や地域で「誰もやりたがらない」問題に直面していて、この記事の内容がヒントになりそうだと感じていただけたら、ぜひ一度お声がけください。

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